株式市場のニュースに一喜一憂したり、過去の失敗に引きずられたりしていませんか?
投資は、感情に左右されやすい行動の一つです。
成功する投資家になるためには、感情をコントロールし、長期的な視点を持つことが重要です。
この記事では、投資家として成功するために必要な理屈と心構えをご紹介します。
長期的な視点を持つ
短期的な値動きに一喜一憂しない
あなたが保有している株価が10%上昇したとしましょう。
喜びも束の間、翌日に5%下落したとしたら、どう感じるでしょうか?
短期的な値動きに一喜一憂していると、感情のジェットコースターに乗っているような状態になってしまいます。
しかし、長期的な視点を持っていれば、このような短期的な変動は、投資の過程における小さな波に過ぎないと捉えることができます。
また、歴史を振り返ってみると、株式市場は常に上昇と下落を繰り返してきました。
短期的に見ると、不安定に見える市場も、長期的に見ると、上昇傾向にあります。
この事実を踏まえ、短期的な値動きに一喜一憂せず、長期的な視点を持つことが重要です。
さらに、短期的な値動きに一喜一憂してしまうのは、人間の心理的な側面が大きく影響しています。
人は、損失を恐れるあまり、利益確定を急ぎがちです。または損失がではじめると、怖くなって損切してしまいます。しかし、このような感情的な行動は、かえって投資の成果を損なう可能性があります。
冷静さを保ち、長期的な視点を持つことが大切です。
ただし、ここで大事な前提があります。
投資するアイテム・銘柄を間違えると、長期で保有しても失敗する可能性が高くなります。
きちんと銘柄を精査して、その銘柄を自信をもって長期保有することが大事です。
複利の力を信じる
短期的な値動きにどうしても目がいってしまうのは、
「早く利益を獲得したい(早く儲けたい)!」「長期、長期っていうけど利益が上がる保証がないでしょ?」等、人間の欲求に根差したものなので一程度は仕方ないことかなと思います(20代時代の私もそうでした)。
こういう場合は、長期で保有する理屈をきちんと頭の中で理解していくことが必要に思えます。
その理屈の一つに複利の力があります。
詳細はこちらの記事を見てもらえればよいですが、この記事では概略を記載しますね。
複利とは何か?資産を雪だるま式に増やす大事な手法
複利の力というのは、雪だるまが大きくなっていくように、時間が経つにつれてその力を増していきます。
最初は小さな雪玉でも、転がっていくうちに大きな雪だるまになるように、
投資もまた、時間をかけて着実に成長していきます。
また投資の世界で有名なウォーレン・バフェットのような伝説的な投資家たちも、複利の力を最大限に活用することで、莫大な資産を築き上げました。
彼らもまた、長期的な視点を持って、着実に投資を続けてきたのです。
歴史が証明しているように、複利は、投資成功の秘訣の一つと言えます。
私も20代の頃、複利のことは知っていましたが、やはり短期的な儲けが欲しくて、FXで高レバレッジかけて通貨投資したり、株価がどん底になった株に手を出したりして(その後倒産して株は紙きれに)、損を出しました。
20年以上も前のことですが、あの時、あの時、もし着実な投資銘柄を選定し、今に至るまで長期保有していたら、とっくに引退できたと思います。はい、たらればですね。
ですので、是非皆さんはうまく感情(早く儲けたい、損失が怖い)をコントロールしてくださいね。
経済のサイクルを理解する
経済は、まるで四季が巡るように、常に変化を繰り返しています。
春には芽が出、夏には花が咲き、秋には実がなり、冬には休む。
経済も同様に、好況期と不況期を繰り返しながら、成長を続けています。
この経済のサイクルを理解することは、投資において非常に重要です。
例えば、携帯電話市場を例に見てみましょう。
1999年にガラケーにiモードが搭載されると、携帯電話を使ったネット接続サービスが利用できるようになり、関連産業が活性化し、経済全体を牽引するような状況が生まれました。
しかし、皆さんご存じの通り、スマートフォンが登場します。それに伴い、iモードは成長が著しく鈍化し、新たなイノベーションに取って代わられました。
このように、経済は常に新しい技術やトレンドによって動いており、長期でみれば右肩上がりの成長を遂げています。そのため、きちんとした銘柄を選択し、長期保有すれば、きちんと投資成果を得ることができるわけです。
また、歴史も振り返ってみましょう。経済は常に変動してきました。
リーマンショックやコロナショックなど、大きな経済危機も経験してきました。
しかし、その度に経済は回復し、成長を続けています。
当時の株価よりも2024年現在の株価のほうが高いわけです。
この歴史的な事実から、経済のサイクルは普遍的なもので、長期でみれば右肩あがりであることがわかります。
色々書いてしまいましたが、シンプルに記載すると、
経済は短期的には変動するが、長期的には右肩上がりで成長する。そのため株価も右肩上がりで成長する。
ということです。理屈として知っておきましょう。
感情のコントロール
恐怖心と欲求を抑える
投資の世界では、誰もが利益を追求し、損失を避けたいと願います。
しかし、この欲求と、同時に生まれる恐怖心は、しばしば投資判断を曇らせ、非合理な行動へと駆り立ててしまうことがあります。
恐怖心は、市場の変動や不確実性に対する不安から生まれ、結果として、損失を恐れて早々に売却したり、リスクの低い資産に固執したりする行動を引き起こします。
市場のマイナス局面になると、それを煽ってくる悪い人間も増えてきます。
一方、欲求は、より大きな利益を求める気持ちから、高リスクな投資に飛びついたり、利益確定を急いだりといった行動に繋がります。
2024年12月現在ですと、仮想通貨・暗号資産が変わらずその対象になりがちです。特にビットコインやイーサリアムといったメジャー通貨ではなく、アルトコインやミームコインといった明らかに投機通貨(そもそも通貨といってよいのかすら気になりますが)に対する煽りなどがあります。
過去の経験から学ぶ
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。」
この言葉は、ドイツの哲学者ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲルの言葉ですが、投資の世界においても、まさにその同じです。
過去の市場の動向や、自身または世の中の先輩達の投資経験を振り返り、成功と失敗の原因を分析することで、今後の投資判断の精度を高めることができます。
過去の経験(私だけの経験ではなく、多くの方々の経験)からわかってきていることを列挙します。
・株式市場は、長期的に見れば右肩上がりである傾向がある:
経済は、短期的な変動はあるものの、経済成長に伴い、企業の収益も増加し、それが株価の上昇に繋がります。
このブログでも何度もお伝えしていますが、資本主義の論理・考え方そのものです。
ですので、短期的に株価が落ち込んだとしたとしても、1年、長くとも2年で戻り、戻ったあとは大きく上昇することが歴史的にも言われていますので、この過去の事実は真っ先に押さえておきたいですね。
・複利の力は強力である:
複利効果は、時間を味方につけることで、資産を雪だるま式に増やすことができます。
こちらも何度もお伝えしていますが、投資は時間を味方につけることで増加が加速します。
そして、株式市場は長期的に見れば右肩上がりため、相性がいいわけです。
・インデックスファンドは、長期投資の王道:
市場全体の動きに連動することで、安定的なリターンが期待できます。
このブログの中で、「インデックスファンド」は初めて登場した言葉です。
インデックスファンドとは、特定の株価指数(日経平均株価、S&P500など)の動きをそのまま追随することを目指す投資信託のことです。
え?何のことかわからない方も多いかと思います。
インデックスファンドを詳細に書くと長くなるため、別記事で詳細を記載していきますが、
簡単に説明すると、個別の株式(例:トヨタ自動車、三菱商事、イオン)に投資するのではなく、”丸ごと全体”に投資をすることです。
”丸ごと全体”というのは様々な切り口あります。「日本企業全体」、「アメリカ企業全体」、「世界全体」等。
このように丸ごと市場全体に投資するほうが成功確率が高いと言われています。
客観的な視点を持つ
客観的な視点を持つとは、物事を自分の感情や主観、先入観を一切排除し、事実やデータに基づいて判断することです。
まるで、自分がその状況の外から冷静に観察しているかのように、客観的に物事を見るということです。
例えば、上記で挙げた、「株価は右肩上がり」、「複利は強力」、「インデックスファンドが王道」、というのは客観的なデータに基づく事実となります。
一方で、「仮想通貨の●●コインはこれから何十倍にもなる!」「この株に投資すれば爆益間違いない」といった、情報はどうでしょうか。事実やデータに基づくものでしょうか。この手の情報は悪意のある人が、人を惑わすために発信しているケースもあるでしょう。もちろん中には、事実やデータに基づき、きちんと根拠を示されている方もいるので、情報の精査が必要ですけどね。
自分の頭で考える
「自分の頭で考える」とは、単に与えられた情報を鵜呑みにするのではなく、その情報の裏にある意図や根拠を深く掘り下げ、自ら判断を下すということです。
それは、既存の知識や経験を基に、新しい視点から物事を捉え、独創的なアイデアを生み出すことでもあります。
結局、最後大事になるのは自分の頭の中できちんと理解をしたうえで、投資を実行できるかです。
投資をするタイミングで是非以下の問いをご自身に投げかけてみてくださいね。
- なにを投資対象にするのか。
- なぜ、その投資対象がよいと思ったのか。
- その投資対象はどのくらいの成果を期待できそうか。
- その成果はどのくらいの時間を要するか。
- その投資対象はどのくらいのリスクがありそうか。
- そのリスクが起きた時、辛抱できそうか。
私は以下の考え方で投資信託を実施しています。
投資信託や、その一つであるオールカントリー等、まだこのブログで詳細を書いていないものについては別記事で記載いたします。
- なにを投資対象にするのか。
→全世界株式への投資信託の王道である、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」。 - なぜ、その投資対象がよいと思ったのか。
→世界中に分散投資をすることで世界全体の成長を享受することが可能なため。言い換えると日本や米国等、特定の国だと分散範囲が狭いと考えたため。 - その投資対象はどのくらいの成果を期待できそうか。
→よく言われるのは長期的には平均5%の利回り。直近5年は10%を超えている。 - その成果はどのくらいの時間を要するか。
→長期投資が大前提。現在40代中盤のため、20年以上保有することで老後にも対応。複利効果を最大限享受することも可能。 - その投資対象はどのくらいのリスクがありそうか。
→リーマンショックやコロナショック等、世界全体が不景気になると影響を受ける。 - そのリスクが起きた時、辛抱できそうか。
→できる。なぜなら景気は短期的には変動するが、長期的には成長するから。
むしろ、株価が下がるので、安く買えるチャンス!と思って、現金の余力を残しておく。
繰り返しになりますが、投資をする際は、自身の中できちんと根拠を持って実施しましょう!
X(旧twitter)やYoutubeなどで、バズらせることを目的に、意図的に誤情報を流している人もたくさんいます。
そういう情報にだまされない・踊らされないためにも、きちんとした考え方をもっていきたいですね。
(このブログは堅苦しいかもしれませんが、そのような本質的な考え方にこだわって、情報発信していきたいと思います。)
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