投資の基本:お金を働かせる
もし、あなたが100万円を銀行に預けていたとしたら、1年後にどれくらいの利息がつくでしょうか?
2024年12月現在、大手銀行の普通金利が0.1%程度なので、預金をしてもほとんど増えません。
しかし、「お金を働かせる」方法を知っていれば、もっと大きなお金を生み出すことができる可能性があります。
この記事では、「お金を働かせる」という考え方を通じて、誰もが豊かな未来を築くための考え方をお伝えします。
「お金を働かせる」という言葉は、資産形成に関心の高い人々の間で頻繁に耳にするようになりました。
しかし、具体的に「お金を働かせる」とはどのようなことを指すのか、イメージがわかない方も多いのではないでしょうか。
「お金を働かせる」とは、単に銀行口座に預けておくのではなく、そのお金を投資に回し、お金を働かせて増やしていくことを意味します。
例えば、企業の株式を購入して企業の成長による利益を得たり、不動産を購入して家賃収入を得たりすることが考えられます。過去記事も参考にしてください。
資産形成の基礎知識!お金を増やすための第一歩
なぜ「お金を働かせる」ことが大切なのか?
「お金を働かせる」ことの重要性を、3つの視点から詳細に見ていきましょう。
1. インフレに打ち勝つ
インフレとは、「モノ・サービスの値段が全体的に上がる」現象のことです。
例えば、今日100円で買えたパンが、来年には110円になっている、といったような状況が、
様々な商品で起こることでインフレが進んでいきます。
(日本はずっと物価が低位であるデフレの状態だったので、ピンとこない方かもいるかもしれませんが、2023年からモノやサービスの値段は上がり始めましたよね。)
インフレが進むと、お金の価値が下がるということが起こります。
これは、同じお金で買えるものが少なくなってしまうということです。
銀行に預けているだけでは、このインフレに太刀打ちできません。
物価は上昇し続けるのに、預金が増えないと、実質的な資産は目減りしてしまうのです。
お金を働かせることで、物価の上昇率よりも高いリターンを得ることができれば、
実質的な資産を減らすことなく、むしろ増やすことができます。
2. 将来の生活を豊かにする
老後資金や子供の教育資金など、将来のために備えたいと思っている方も多いでしょう。
お金を働かせることで、これらの資金を効率的に増やすことができます。
若いうちからコツコツと投資を始めることで、複利効果によって資産が大きく膨らむ可能性があります。
例えば、20歳の人が65歳以降の老後生活のためにコツコツ貯めたとします。
シミュレーションは以下サイトを活用させていただいております。
つみたて投資シミュレーション | 投資信託なら三菱UFJアセットマネジメント
<計算例①:初期投資100万円、利回り5%の投資信託を20歳から45年間運用>
100万円を投資信託に入れて、その投資信託が平均5%ずつ成長したとすると、
100万円 × (1 + 0.05%)^45年=約339万円になります。
<計算例②:初期投資100万円に加え、毎月2万円を積立投資、利回り5%の投資信託を20歳から45年間運用>
100万円に加え、毎月2万円投資を継続したとすると、なんと65歳時点で4,800万円程度となります。
元本が100万円+2万円×12か月×45年=1,180万円となります。
それが複利計算によって、4,800万円となります。
(計算式が複雑なためは割愛します。気になる方は上記シミュレーションを実施してみてください)
なお、複利という考え方はとても大事です。こちらで詳細に記載していますので是非参考にしてください。
複利とは何か?資産を雪だるま式に増やす大事な手法
ここで記載している利回り5%というのは非現実的なもの・詐欺的ものではなく、
投資信託の中で人気1番2番を争う、全世界株式(オールカントリー)で実現可能な数字となります。
(こちらの銘柄についてもまた別記事で紹介します。)
初期投資と毎月コツコツ積み上げることで、とんでもない数字になることを知ってもらえればと思います。
3. 経済的な自由を早期に手にする
お金の不安から解放され、自分のやりたいことを自由にしたいと考える人もいるでしょう。
お金を働かせることで、働かなくても生活できるだけの資産を築くことが目標になります。
先ほどの計算では、初期投資100万円、毎月2万円で、20歳から65歳で計算しました。
今度は、仮に40歳で仕事から引退を目指すべく、20歳から投資を始め、40歳時点で5000万円を目指そうとすると、
初期投資+毎月積立投資をいくらにすると到達できるかを見ていきます。
投資対象は、平均利回り5%の全世界株式とします。
初期投資額が100万円の場合、毎月11.6万円積み立てが必要。
初期投資額が500万円の場合、毎月9万円積み立てが必要。
初期投資額が1,000万円の場合、毎月5.7万円積み立てが必要。
20代、30代と働き盛りの時にどれだけ投資を理解し、積立を実施したかによって、
将来的に、経済的な自由を手に入れる可能性が高くなるわけです。
以上のとおり、3つの理由を記載しましたが、この記事を読まれている方は、
「2. 将来の生活を豊かにする」や「3. 経済的な自由を早期に手にする」に関心がある方が多いかなと思います。
筆者は2024年時点で40代中盤ですが、年々体力が厳しくなってきているのを感じています。
そういう意味でも20代・30代の過ごし方がほんと大事に思えます。
私は投資に関心はあったものの、体系的に学習をしていなかっため、上記に記載しているようなことが全然できておりませんでした。
是非、今若い人は少しでも早めに動くとよいと思います。
もちろん、すでに年齢が高い人でも遅いということはないです。
しっかり原理原則を学びながら、どのくらいの期間でいくら投資ができるか、いくら将来必要かを逆算しながら、進めていければよいですね。
「お金を働かせる」ポイントのまとめ
この記事の最後としてまとめます。
先ほど計算例をいくつか示しましたが、その計算式の構成要素を分解し、
それぞれの要素ごとにポイントを理解しておくことが必要です。
- ①初期投資の確保:
最初にどのくらいの金銭的余力を生み出し、投資に回せるかが大事です。
もちろん生活のための資金を回すのはだめです。あくまで余力です。
- ②毎月の積立投資の継続:
初期投資に加え、毎月少しずつでも積立ができると、お金は加速的に増えていきます。
いかに支出を抑えて、投資に回せるか、将来のために無駄はカットしましょう。
- ③長期投資の実施:
上記でサンプルで計算したとおり、投資期間が長くなればなるほど、お金は加速的に増えていきます。
複利という効果が働くためです(複利は別途記事を書きます)。
どうしても短期的な爆益情報に踊らされがちですが、長期投資の徹底が成功確率を高めると思います。
- ④投資商品の目利き:
平均利回りが高ければ高いほどもちろん良いわけですが、
皆さんも頭でなんとなく理解されているとおり、利回りが高くなるほどリスクが高くなります。
そのため利回りとリスクのバランスがよい投資商品を選ぶことが必要になるわけです。
今回計算で活用した、全世界株式(オールカントリー)は私がおすすめする銘柄の1つです。
こちらもおいおいご紹介できればと思います。
こうやって改めて整理をしてみると、
「お金を増やす」、「お金を働かせる」という考え方はすごくシンプルな計算式で成り立っています。
ご自身の状況や価値観に合わせて、4つの要素を一つ一つ丁寧に当てはめてみて、具体的な数字を使ってシミュレーションをしてみると、より理解が深まると思います。
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